テレメトリー機能でドローンのバッテリー残量をプロポに表示しよう
2016/05/28
目次
ドローンのバッテリー管理の重要性
ラジコンの中でも空中を飛ぶ空物RCは、バッテリー管理がとても大切です。なにせラジコンカーなら電池が切れても止まるだけですが、ラジコンヘリの電池が切れたら、空中から墜落してしまいます。
市販の完成品ドローンには、ドローン本体のLEDライトが点滅して、バッテリー残量が少なくなったことを知らせてくれる機能が付いているものが多いです。
今回は自作ドローンで、バッテリー管理を行う機能を追加したいと思います。
テレメトリーシステム機能とは
テレメトリー(Telemetry)とは遠隔測定法と訳されます。遠隔操作で遠隔地の測定を行い、その結果を手元で確認するための方法です。ドローンでいうと、遠くに飛行させたドローンの情報を測定して、手元のプロポで確認することができるということです。
従前テレメトリーシステムは、高価なプロポにしか搭載されていないものでしたが、最近では、搭載される価格帯も下がってきています。今回は、FUTABA 10Jでこのテレメトリーシステムを使って、ドローンのバッテリー残量をプロポに表示させたいと思います。
さらにバッテリーが減ったことを、アラームとバイブレーション(振動)で伝える設定もします。
プロポFUTABA10Jでバッテリー表示する方法
外部電圧入力ケーブル(CA-RVIN-700)を用意
外部電圧入力ケーブルは、ヒューズとケーブルと熱収縮チューブの3点セットになっています。大体1000円ぐらいで販売されています。もし電子工作の知識をお持ちであれば、パーツを個別に購入して、もっと安価に済ませることも可能です。
このケーブルを使ってバッテリーと受信機をつなぐことで、受信機から送信機へバッテリー情報を送信することが可能となります。
ケーブル加工
まずはケーブルの長さを決めます。バッテリーの電圧を測るポイントから受信機までの配線を考えて、少し余裕を持たせてカット。
配線の黒い方だけ3センチぐらい先をカットします。
カットしたケーブルの先5㎜ぐらいを被膜を剥きます。このケーブルのように細いケーブルはニッパーだと難しいので、ケーブルストリッパーがあると便利です。
先ほどカットした黒いケーブルにヒューズをはんだ付けします。緑色だったヒューズが熱で茶色に変色してしまった…。皆さんはチャチャッと上手にはんだ付けしてください…
これに熱収縮チューブを被せてやって、ドライヤーの熱に当ててやるとキュゥと縮まって、見た目も良くなりました。これでケーブル加工は完了です。
ケーブルの取り付け
パワーボードに今後も使用する予定(FPVカメラ)のない空き場所があったので、そこを電圧チェック用に使うことにしました。赤ケーブルをプラス、黒ケーブルをマイナス側にはんだ付けを行います。
ケーブルの端子側は、受信機の外部電圧測定入力ポートへ差し込みます。これで接続完了です。
電圧チェック
まずは現在のバッテリー残量を見てみます。3セル合計で11.29V。
プロポでメニュー画面から「テレメトリー」を選択すると、上の画面が表示されます。RX-BATTはプロポのバッテリー、EXT-VOLTがドローンのバッテリー残量ですね。11.2V。ちょっとだけ誤差ありますが、無事表示させることができました。
電圧低下時にアラームで知らせる設定
FUTABA10Jの場合、設定した電圧を下回ったらアラームで知らせてくれる機能があります。
先の画面の「EXT-VOLT」を選択すると次の画面が表示されます。
画面中央の(ALARM)をACTにすると、アラーム音がなります。INHだとオフ
(VIB)は設定によって振動の間隔を選ぶことができます。好みの設定にしましょう。
- OFF ・・・設定しない
- TYP1・・・ブーーー
- TYP2・・・ブーブー
- TYP3・・・ブブブブ
(LIMIT)は、アラームの設定電圧です。0V~70Vの範囲で設定することができます。
最後に
今回の作業は、1時間もあればできてしまう簡単な作業ですが、バッテリーアラームはとても便利な機能だと思います。
ドローンの操縦に熱中していると、ついついバッテリー残量について忘れがちになってしまいます。そんなときの保険のためにも、バッテリーのアラームはぜひ設定しておきたいですね。