素人にもできる電子工作の基本 for ドローン製作
2018/02/05
目次
ドローン製作のための電子工作初歩の初歩
ドローンを製作するにあたって、最低限必要な電子工作に関する基礎知識をご紹介します。
難しい技術を必要とするものは無いので、これまで電子工作とかしたことが無い文系の方でも大丈夫です。
ドローン製作にチャレンジしたいという人に向けて、手順と参考動画をご紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてください!
はんだごての使い方
電子部品を接着する際には、「はんだ」とよばれる錫(すず)と鉛の合金を接着材として使用します。これを「はんだ付け」といいます。中学の技術の時間に習った方もいるのではないでしょうか。
はんだ付けは電子工作の基本であって、最も重要な作業でもあります。初めにしっかりと正しい方法を覚えましょう。
はんだ付けの準備
- こて台のスポンジを軽く湿る程度に水を含ませます。
- はんだをコンセントにつないで、2~3分温まるまで待ちます。
- はんだごての先が汚れている場合には、スポンジで拭いて綺麗にします。
はんだ付けの手順
- 接続したい箇所をつないで、クリップで固定します
- こて先を接続部分に3秒間程あてて温めます。
- そのままの状態で、はんだをこて先に押し当ててはんだを流し込みます。
- 山型になったらはんだを離します。
- 最後にはんだごてを離します。
はんだ付けのポイント
はんだ付けがうまく行かない理由には、こて先の加熱不足が原因として考えられます。次のポイントに注意して行いましょう。
- こて先は綺麗にする
- こて先は十分に温める
- こて先は斜めに基盤に当てるようにする
コードの剥き方
ドローンのモーター周りを配線をする場合に、コードが長すぎる部分は短くしたり、足りない部分は継ぎ足してコードを延長します。
その際に必要となるのが、コードの皮を剥くという作業です。上手なコードの剥きかたを覚えましょう。
ニッパーを使う方法
- コードの芯を切らない程度に、外のゴムだけを2~3か所切り込みを入れます。
- ニッパーでコードを引っ張り、被膜を剥きます。
手順としては簡単ですが、慣れないと芯を切ってしまうことがありますので、要らない部分で何度か練習してみるとよいです。
ワイヤーストリッパーを使う方法
コードのサイズに合ったワイヤーストリッパーで挟むと綺麗に剥くことができます。
コードの直径が何ミリなのか分からなければ、コード端の不要な部分で試してみましょう。
熱収縮チューブの使い方
熱収縮チューブというのは、熱に反応して縮む特性を持つちくわ状のゴムのことです。通常は配線など保護したい部分に巻きつけて、ライターやヒートガン・はんだごて等で熱して使用します。ドローンの製作のなかでは、配線の接続やアーム部分の配線を取りまとめて保護するために使用します。
熱収縮チューブの使用手順
- 配線にチューブを通しておく
- 配線同士をねじって繋げる
- ヒートガンorドライヤーで温める
熱収縮チューブ使用時のポイント
- 電子部品に近い部分に使用する場合には、一気に収縮させようとせず、何度かに分けながら徐々に収縮させましょう。
- チューブの収縮量には限界があるため、保護したい部分の1.2〜1.4倍程度のサイズのものを使用します。(RSコンポーネンツはサイズ詳細が記載されていて便利です)
その他の注意事項
静電気の注意
基盤の中には、静電気に弱い部品が含まれている場合があります。
そういった部品は静電気によって壊れてしまう場合があるため、特に静電気のたまりやすい冬場には注意が必要です。
静電気対策グッズとしてゴム手袋も販売されています。これは指先をケガから守ってくれる意味もあるので、用意しておくのも良いかと思います。
極性(プラス・マイナス)の見方
一般的にプラス側が赤、マイナス側が黒となります。
パワーボード(配電盤)やバッテリーの配線では、同じ色同士を繋ぎます。
固定剤の使用
ネジゆるみ止め剤や固定剤、ネジロック剤と呼ばれます。工作する際に、通常はネジで固定するだけの部分でも、固定剤を利用すれば、より強固に接着させることができます。
特にモーターのようにパーツ自体が振動する場合、長期間の使用により徐々にネジが緩んでいき、ある日突然外れてしまうことがあります。そのような事故を防ぐために正しい固定剤の使用方法を覚えましょう。
- 固定する面は、ティッシュで綺麗にふき取っておきます。
- 接着させる両面に薄く固定剤を伸ばします。
- パーツを接着させたら、十分な時間放置します。(放置時間は使用する固定剤のパッケージを参照)
最後に
どの作業も特別な技術を必要とされるものではないので、誰でも必要な手順でゆっくり行えば、必ずできるようになります。
ドローン製作に挑戦してみたいけれど、電子工作の経験が無いと躊躇している方は、ぜひチャレンジしてほしいですね。