無人戦闘航空システム J-UCASとは

X-46 by wiki
J-UCAS
概要
J-UCASとは、Joint Unmanned Combat Air Systemsの略で、直訳すると統合無人戦闘航空システムと言います。米空軍と米海軍が開発している無人戦闘機開発計画です。
もともとは米空軍が運用していたUCAV(Unmanned Combat Air Vehicle)と呼ばれる無人航空機の開発計画と、米海軍が運用していたUCAV-N(Naval Unmanned Combat Air Vehicle)を統合し、J-UCASと呼んでいます。
J-UCASでは、合成開口レーダー、電子支援装置(ESM)、可視赤外線(EO/IR)センサーなどを搭載し、戦闘行動半径1000海里以上、ペイロード4000ポンド以上の飛行性能を持ち、空中給油、指揮管制能力を求めています。J-UCAS海軍版では、空母カタパルトからの発艦とあれスティングギアでの着艦が可能であることが求められています。
当初の計画では、ボーイング社によって空軍向け試作機「X-45」、ノースロップグラマン社によって海軍向け試作機「X-47A」がそれぞれ、Demonstrator(概念実証機)として開発されていたが、計画統合に伴って、ボーイング社が「X-45C」、ノースロップグラマン社が「X-47B」を開発しています。
ボーイング社「X-45」

X-45 by wiki
全長 | 8.1m |
全幅 | 10.3m |
全高 | 2.0m |
自重 | 3,630kg |
最大離陸重量 | 6,800kg |
航続距離 | 800km |
最高速度 | 1195km/h |
1999年、DARPA(国防高等研究計画)とボーイング社の共同で米空軍向けに開発をスタートしたのが「X-45」です。胴体上部は平べったくステルス性能を重視したデザインとなっており、下部にはウェポンが内蔵されていて、全翼機かどうかは意見が分かれています。翼端のエルロンが非対称に動作することで方向舵及びブレーキとして使用され、ところどころB-2Aを参考としたデザインとなっています。
胴体と主翼のほとんどは軽量化およびレーダー吸収性能アップを目的としてグラファイトエポキシの複合材料から構成されています。
ノースロップグラマン社「X-47」

「X-47 ペガサス」 by wiki
全長 | 11.6m |
全幅 | 18.9m |
自重 | 19,000kg |
ペイロード | 20,100kg |
航続距離 | 6,500km |
最高速度 | マッハ0.9 |
米海軍とDARPAがノースロップグラマン社に発注したのが、デモンストレーター「X-47」です。これはJ-UCASへと発展し、「X-47A」を改良し、「X-47B」が開発され、のちに「X-47C」まで開発されました。